先日東京へ行ってきましたが 昨日のブログにも書いたように 藤村正宏先生が主催するエクスペリエンスマーケティング新春セミナーに参加するためでした。今やわたしにとっては毎年恒例の行事の一つになっている大切なセミナーです。

そこまでの思いで参加している訳を少し書きますね(#^.^#)

こんばんは。

 

おふたりの特別な時間のためのお手伝いをしている
時の宿すみれのあやっち女将こと 黄木綾子です。 

 

先生との出会いは 2011年の震災後のことでした。 米沢八湯の仲間の一人、小野川温泉の若旦那にセミナーへの参加を勧めてもらったことがキッカケでした。

 

当時わたしは 震災の影響で流通がストップして営業もできない中 当然直近のお宿への宿泊予約がすべてキャンセルになり 毎日その受付業務に追われていました。 燃料もなかったことから被災者の方の受け入れもできず スタッフとボランティア活動をしながら 営業再開できるかどうかもわからず途方に暮れていました。 同時に経営自体危うくなるのではないかと スタッフとその家族のことを今後どうやって守っていけるかということを真剣に考えていました。

 

そんな時、インターネットを経由して 一件の宿泊予約が入り お客様がコメント欄にこんなことを書いてくださってました。

 

「震災で 実際に私の家もいろいろ大変なことがあり 今も尚生活がままなりません。でも 今お付き合いをしている方にとって節目の時期で東京へ行ってしまう前に そのためのお祝いをすみれさんでぜひしたいと思っているのです。この状況でどうかとも思いましたが 予約を入れた日にはまた元通りになっていることを祈って予約させていただきます。」

 

キャンセルの受付ばかりしていた時期でしたので 予約が入ったこと自体が 信じられない気持ちで「なんで?」と思いましたが そのメッセージを拝見して わたしは 自分やお宿の役割をその時に改めて気づかされることになり「求められている」ことに対して 心が震えるほど嬉しくて涙が止まりませんでした。

 

 

「わたしが お宿ができることをしっかりやっていこう。」

 

 

それが、オープン当時からお宿の核になっていた「おふたりの特別な時間のためのお手伝い」だったんです。「できることがある!」そんな風に感じて 目が覚めた気持ちになりました。

 

 

そうは言っても 休業をしながらの営業。 小野川温泉の若旦那から 藤村先生のセミナーを紹介してもらった時は 震災後の経営をどのように立て直していくかを考えていた時期、 米沢八湯の仲間が勧めてくれたこともあり 一緒に学ばせていただこうという気持ちからのスタートでした。

 

 

そして、初めて参加したセミナーでは これまでにお宿が取り組んだことのないお客様とのコミュニケーションの取り方や 情報を隠さずどんどんだしていくことやその伝え方などを学び 他の参加者が朗らかにしている中 わたしは お客様に対して「申し訳なかった」という反省の気持ちでいっぱいになりました。

 

それから わたし自身の気持ちを変えて 一歩一歩お客様に歩み寄る試みをしてきました。
藤村先生は 常におっしゃいます。

 

「ダメだったら変えればいいんだから。まずはやってみることが大事」

 

わかっていても なかなかそれまでのことを変えてみたり 新しいことをやってみることは まず「どうしたらいいのか」自分自身に置き換えて考えると なかなかできないものですが その方法をこれまでたくさん教えていただきました。

 

このブログを書いて2年になりますが 毎日こうして書いていることも 藤村先生との出会いがキッカケです。だからと言ってよくもまぁ、2年以上も毎日書き続けることができたなぁと思うのですが(笑) 今日もまたここに来てくださっているあなたが 読んでくださっていると思うと 励みになるし お客様がブログの記事を参考に旅のプランを立ててくださったり お宿のことを知っていただくことになったりすることが とっても嬉しいんです。その前の6年分以上の記事数になりました。お客様へお届けするお手紙からもたくさんの交流をさせていただいています。

 

ゆく河の流れは絶えずして、
しかももとの水にあらず。
よどみに浮かぶうたかたは、
かつ消えかつ結びて、
久しくとどまりたるためしなし。
世の中にある人と栖(すみか)と、
又かくのごとし。

 

鴨長明『方丈記』の冒頭です。

 

藤村先生は 「時代は常に流れていて 一時として同じではない。そういう流れゆく環境で どのように生きて(生活・仕事)いけばいいのか。それはモノゴトの基本に返り 自然に沿って考え 行動することだ。真理を探求すること。」 と教えてくださいましたが「調和の心」を大切にし 心の質を上げていくことを目指しましょうとおっしゃっておられます。 

 

わたしはお二人のための特別な時間をご用意できる環境をいつも通りに守っていく。
そのために必要なことを あたり前にやっていく。
笑顔で平和な場のために お客様、スタッフ、家族と心を寄り添え 「和」を大切に。

 

お正月らしく こたつでトークする リラックスムードのコーナーも(笑) 左は 当日絶妙な司会をしてくださった松野恵介先生

 

いつも自然な基本に返ること。

 

大切にしていきたいと思います。
立ち止まったところから歩み方を教えてくださった藤村先生に感謝です。 

 

会社としてもお宿としても まだまだやるべきことはたくさんありますが 地道に歩んでいきたいです。

今日もここへ来てくださったあなたに ありがとう。
初めての方 最後まで読んでいただけ嬉しいです♪

 

東京のことまだまだ続く。

 

 

では、また明日ね♪